米VMware、米Yahoo!のメールコラボレーションソフトZimbra買収へ


 仮想化ソリューション大手の米VMwareは1月12日(米国時間)、米Yahoo!のメールコラボレーションソフトウェア事業「Zimbra」を買収することで最終合意に達したと発表した。Zimbraは、Yahoo!傘下にあるオープンソースのメールコラボレーションソリューションだ。

 VMwareは、Zimbraのテクノロジーと知的財産権を取得するが、Yahoo!は今後もYahoo! MailやYahoo! Calendarで、Zimbraのテクノロジーを使用し続ける権利を保有する。

  Zimbraは仮想環境やクラウドインフラ向けに柔軟に設計されているため、既存ソリューションよりもTCOを低減できるメリットがある。また、大企業でも使用できる機能とレガシーメール環境との相互運用性の高さのために、企業で利用するオンプレミスソフトウェアとして、さらにはComcastやNTTコミュニケーションズなどのホスティングサービスなどさまざまな環境で利用されている。

 VMwareのクラウドサービス担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーであるBrian Byun氏は、Zimbraについて「これはバーチャルアプライアンスまたはクラウドサービスプロバイダーとして提供できるソリューションポートフォリオ部品の1つとなるだろう」とコメントしている。

 VMwareは、Zimbra製品とオープンソース活動を支援すると同時に、同社のvSphereクラウドインフラへの最適化を進める。一方でVMwareは今後も、MicrosoftやIBM、その他のメッセージコラボレーションソリューションへの最適化も同時に進めると説明している。




(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/1/13 12:07