富士通、SQL ServerベースのDWHアプライアンス「富士通版Fast Track DWH」ほか
富士通株式会社は2月8日、SQL Serverを利用したアプライアンスサーバー「SQL Server Fast Track Data Warehouse(DWH)」の提供を開始すると発表した。また、SQL ServerのCPUライセンスにサポートとソフトウェアアシュアランス(SA)をセットにした、「SQL Server Trusted Platform License with SupportDesk」も販売を開始する。
Fast Track DWHは、SQL Serverを利用し、中小規模環境に最適化されたDWHアプライアンス。SQL Server 2008 Enterprise Editionと各ベンダーのx86サーバー、ストレージを組み合わせ、事前検証された最適構成で出荷される点が特徴で、日本HP、デル、NECなどがすでに製品を提供している。
今回富士通が提供する「富士通版SQL Server Fast Track DWH リファレンスアーキテクチャモデル」は、同社のx86サーバー「PRIMERGY」およびストレージ「ETERNUS」をハードウェアプラットフォームとして構成されており、データ容量6~12TBクラスのDWHシステムに最適化されているという。
他社のFast Track DWHと同様、性能検証済みの推奨構成を選択すればよいため、ユーザーは構成見積もりのための検証作業を削減でき、短期間での導入可能な点がメリット。また、富士通ならではの価値として、SQL Serverと同社のミドルウェア「Interstage」との連携検証が実施されており、高精度なデータクレンジング、多様な形式・大量データの収集・蓄積・高速抽出などが行えるので、日本語データベースの情報統合・活用が容易になるとした。さらに、テラバイトクラスのDWHシステムをより効果的に活用するためのデータ活用システムの導入サービス、活用支援サービスをあわせて提供するとのこと。
富士通版SQL Server Fast Track DWH リファレンスアーキテクチャモデルの参考価格は、SQL Server Enterprise Edition 25クライアントライセンスの場合で947万円(税別)から。ストレージは450GB SAS HDD×20を搭載した「ETERNUS DX80」を利用する。なお富士通では、さらに大規模なDWHシステム向けのラインアップを追加するほか、グローバルにもFast Track DWHを展開する予定。
一方のSQL Server Trusted Platform License with SupportDeskは、SQL Serverのサポートを24時間365日の体制で行い、安定した運用を支援するパッケージ。これまでは個別に購入する必要があったCPUライセンス、富士通のサービスサポートをセットにしているほか、マイクロソフトの保守プログラムに相当するSAもパッケージされているため、常に最新バージョンを利用することも可能になっている。また、マイクロソフトが設立したジョイントサポートセンターには富士通の専任サポートエンジニアが常駐。両社のサポートエンジニアが共同でサポートする体制を確立していることから、迅速かつ高品質な問題解決を実現するとのこと。
利用可能なボリュームライセンスプログラムは、Select、Select Plus、Enterprise Agreement、Enterprise Subscription Agreement。参考価格は、Selectで3年分のSAと1年間のサポートサービスをセットにしたパッケージで、SQL Server 2008 Standard Editionが79万円(税別)から、同 Enterprise Editionが330万円(税別)から。
2010/2/8 16:01