日立システムと日立ソフト、文書管理の効率化で協業


新サービスの利用イメージ

 株式会社日立システムアンドサービス(以下、日立システム)と日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(以下、日立ソフト)は4月14日、ファイルサーバーマイグレーションで連携すると発表した。日立システムのドキュメントソリューション「ラビニティ」と、日立ソフトのコンテンツ運用支援ソリューション「MEANS」を組み合わせて、ファイルサーバーを活用しながら、効率的に文書管理システムへ移行する新サービスを提供する。

 新サービスは、ファイルサーバー内の不要なファイルを自動判別し、その削除を促すことで管理対象を絞り込み、利用者が必要であると判断したファイルのみを決められた保管場所で管理可能にするもの。監査証跡やセキュリティ管理が必要な重要ファイルは文書管理システムで一元管理し、それ以外のファイルはファイルサーバーで管理するといった使い分けが実現する。

 具体的には、MEANSでファイルの属性を収集。「一定期間未使用の古いファイル」「バックアップ用に一時的に利用されたファイル」「ディスクを圧迫している大容量ファイル」といった削除ポリシーに従って、不要なファイルの候補を自動判別する。

 フォルダごとのディスク使用量や推移、不要ファイルの件数などをWebブラウザで確認しながら簡単な操作で、ファイルサーバー上のファイルをラビニティの文書管理システムに移動できる。この際、MEANSが収集したファイル属性をラビニティに受け渡すことで、スムーズなファイル移動を実現しているのが特長だ。

 ラビニティに移された後は、参照・更新を制御するアクセス権を設定し、文書改ざんや情報漏えいを防ぐほか、監査証跡となる操作履歴(誰が、いつ、どの文書に、どんな操作をしたか)の保存や、ファイルのバージョン管理が可能となる。

 また、MEANSとラビニティの機能を連携させることで、ファイルサーバーと文書管理システム内のファイルを横ぐしで検索することも可能だ。

 両社は共同で新サービスを提供し、今後3年間で約30億円の販売をめざす。なお、両社は2010年10月をもって日立ソリューションズという新会社に統合される予定。今後も両社の製品を組み合わせることで新しい価値を創造し、社会に貢献するとしている。




(川島 弘之)

2010/4/14 17:23