そもそもSunがJavaの互換性に神経質になった背景には、Microsoftの存在がある。両社の法廷闘争は、独自拡張した互換性のないJVMをWindowsに搭載したとして、Sun側がライセンス違反で訴えたのが最初だった。その後の「100% Pure Java」キャンペーンも、Microsoftの独自拡張版Javaをけん制する目的があったという。だが和解によって、大きな危機は取り除かれた。
今年3月16日にSunが発表した「Project Peabody」では、商用ライセンスの条件を緩和した「JIUL」(Java Internal Use License)などの新しいライセンスが導入される。JIULは、社内利用に限ってソースコードを無償で変更でき、J2SEとの互換性維持は自主管理に任すなど、より使いやすくしたという。