このうち、今年初めにMicrosoftの買収オファーを受けたYahoo!は、当時から一時8ドル弱、40%近い安値となり、再度、買収観測が浮上した。MicrosoftのSteve Ballmer CEOが16日のカンファレンスの場で「(Yahoo!は)なお経済的に意味がある(still make sense economically)」と発言したのがきっかけで、Yahoo!株は約10%跳ね上がった。Microsoftは公式コメントで、買収する意図はない、と打ち消しに躍起である。
ただし、アナリストたちは、まだIT業界が“ドットコムバブル崩壊”の2001年に経験したほどではないとみているようだ。16日付のSan Francisco Chronicleで、ForresterのアナリストAndrew Bartels氏は「前回はテックバブルで崩壊がIT業界を直撃したが、今度は不動産バブルであって、直接ではない」とコメントしている。
とはいえ、新興のベンチャーにとっては、資金調達が難しくなり、大幅な戦略の見直しを迫られることに違いはない。San Francisco Chronicleは18日付の記事で、シリコンバレーのベンチャーが次々に人員削減を行い始めたことを伝えている。現場では、すでに嵐が吹き荒れているのだ。