ランキングで振り返る、2009年のエンタープライズ業界動向(1~3月)
Enterprise Watchで今年一年間掲載した記事の中から、アクセス数をもとに月別の10大ニュースを選出して紹介する。個人ユーザーでも関心が持てる記事へのアクセスが高くなりがちではあるが、ランキングを通じて業界全体の動きを振り返ってみる。
今回は、1月から3月までのランキングを紹介する。
■【1月】リーマンショックの影響を受け、大幅減益のニュースがトップに
トップはNECの大幅減益を報じたもの。2008年に発生したリーマンショックの影響から歴史的な不況となった2009年。9位にはNortel破産法11条の申請に関する記事も入り、すでに暗雲の兆しありだった。
一方、Windows 7をはじめ、マイクロソフトの新製品や新技術が次々と登場してきたのも2009年。年頭から多くの記事がランクインし、読者の関心の高さをうかがわせている。
これら以外では、ワークステーション「Precision」を展開する、デルの担当者へのインタビュー記事が7位に入った。一般のPCの性能が向上する中で、ワークステーションを提供し続ける意義がどこにあるのか。こうした点は、ワークステーションユーザーならずともきになるところなのだろう。
■【2月】Windows 7の製品ラインアップなど、Windows 7への関心高まる
多くのWindows系の記事の中でも、それまで不明だったWindows 7のSKU(製品種別)判明を報じたニュースが4位にランクイン。Windows Vistaではビジネス系とホーム系がはっきりと分かれてしまい、場合によっては機能のトレードオフが生じてしまうなど、わかりにくいラインアップだったが、Windows 7ではそれがどうなるか、気にしていた読者も多かったのだろう。
また法人向けの最上位となるWindows 7 Enterpriseについても、解説記事が8位に。これも、年間を通じて注目を集めていたテーマの1つだった。
このほか、日本HPの低価格デスクトップPCもランクイン。PCの低価格化が定着した年でもあった。
■【3月】本格導入に向け、仮想化関連のニュースにも関心が集まる
ランキングの対象外ではあるが、「仮想化道場」の連載を開始したのが3月。仮想化は、前年に引き続いてホットなキーワードのひとつだった。7位には、第4のハイパーバイザー「KVM」について触れたレッドハットの記事がランクインしている。
そのほか、シマンテックの重複排除ソフトウェア「PureDisk」の解説記事が5位に入った。重複排除は、ストレージ分野では非常にホットなキーワードであり、2009年を通じて多くのニュースがあったが、読者の関心も全体的にかなり高かった印象だ。
完成が近づくWindows 7は引き続き関心が高く、4月に提供されるRCの変更点を紹介した記事がトップとなった。このほか、樋口社長の発言などにも注目が集まった。
2009/12/21/ 12:00