Enterprise Watchで今年一年間掲載した記事の中から、アクセス数をもとに月別の10大ニュースを選出して紹介する。個人ユーザーでも関心が持てる記事へのアクセスが高くなりがちではあるが、ランキングを通じて業界全体の動きを振り返ってみる。
最終回である4回目は、10月から12月のニュースを紹介する。
■ 【10月】スーパーコンピュータ、メインフレームが上位にランクイン
NECのスーパーコンピュータが3位、メインフレームが4位と、大型コンピュータの記事が上位にランクイン。特にスーパーコンピュータはこの時期、NECの地球シミュレータとIBMのBlueGeneとのトップ争いが話題となっていただけに、ホットなニュースとして注目されたのではないか。1位の記事は、10月22日付の特集「意外な盲点? アプリケーションを踏み台にしたソフトフォンのウイルス感染」とあわせて読まれた方も多いようだ。
■ 【11月】マイクロソフトのVirtual Serverが1位に
マイクロソフトのVirtual Serverが1位に。春から少しずつアナウンスされていたこともあり、読者の注目は非常に高かった。また、7位にはVMwareのネットワーク向け製品がランクインしている。仮想サーバー技術を活用すれば、平均で15%程度といわれるサーバーのCPUリソースを有効活用でき、開発テスト環境の容易な構築やサーバー統合による運用コスト削減も可能とあり、読者の注目を集めたようだ。
そのほか米Microsoftと米Novellの和解(5位)と米Novellによる米Microsoft提訴(8位)の双方がランクインしているのも、おもしろい。和解したのはNetWare、提訴したのはWordPerfectと、どちらも懐かしい製品であるのが興味深かった。
■ 【12月】無償提供を発表したSolaris 10に注目が集まる
1位は富士通の工場訪問記事。PC Watchなどでも工場訪問の記事はよく読まれており、同様に高いアクセスがあった。2位にはSolaris 10がランクイン。数ある新機能のほかにオープンソース化やライセンス価格の撤廃などの変革がなされており、リリース後にユーザーがどのような反応を見せるか、2005年の大きな見所の一つだろう。
そのほか、米Symantecと米VERITASの合併のニュース(9位)や米Oracleによる米PeopleSoft買収など、大型買収案件が相次いだ。ただ、OracleのPeopleSoft買収は昨年から話題となっていたためか、いざ買収決定となったニュースへのアクセスはおもったほど高くはなかったのが印象的だった。
( 編集部 )
2004/12/27 13:42
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